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ACM SIGMOD 日本支部・日本データベース学会 大会(ACM SIGMOD 日本支部第37回支部大会)

SIGMOD 2007、ならびに、VLDB 2007 国際会議報告

日時:2007年11月21日(水) 10:00-17:30
開催場所お茶の水女子大学 理学部3号館2階大会議室 (東京都文京区大塚2-1-1)
主催:ACM SIGMOD 日本支部(支部長:横田治夫 (東京工業大学)),日本データベース学会(会長:増永良文 (青山学院大学))
支部長:横田 治夫

プログラム

9:30  受付開始

10:00-10:10  プログラム紹介  横田治夫(東京工業大学)

1. 10:10-11:40
     「SIGMOD 2007 国際会議報告 (1)」
         井上 創造(九州大学)

 前半は,会議の概要および,以下の3つのKeynote Talkをご紹介します.いずれ
もデータベース界に多大な貢献をしてきた方の発表なので,示唆に富んだ内容です.

 1. Model Management 2.0: Manipulating Richer Mappings
	P. A. Bernstein (Microsoft) ら
   	データとプログラムの境界を埋める,モデル間のマッピング技術の	
	 動向の紹介
  2. Making Database Systems Usable 
	H. V. Jagadish (Univ. Michigan)ら
	  データベースのユーザビリティの重要性についての洞察
  3. DB&IR: Both Sides Now
	G. Weikum (MPII)
	  データベースシステムと情報検索の比較と統合についての提言

<11:40-12:30 昼食休憩>

2. 12:30-14:00
     「SIGMOD 2007 国際会議報告 (2)」
         井上 創造(九州大学)

  後半は,以下のBest Paperの他,Award Winnerによる講演の様子,今後の
SIGMODの方針を伝えるBusiness Meeting,併設のMobiDBワークショップ,その他
セキュリティに関する私が興味を持った発表などを,時間の許す限り紹介します.
  1. Compiling Mappings to Bridge Applications and Databases
	S. Melnik (Microsoft)ら
	  アプリケーションデータとデータベース上のデータのマッピングを   
   宣言し,双方向に変換可能なビューへとコンパイルする方法の提    
   案.
  2. Scalable Approximate Query Processing with the DBO Engine
	C. Jermaine (Univ. Florida)ら
       大きなデータベースへの問い合わせ処理時に,統計的な精度を保ち
      ながら最終解の推測を行い途中結果を出力する問い合わせ処理の提
      案.

<14:00-14:15 休憩15分>

3. 14:15-15:45
    「VLDB 2007 国際会議報告 (1)」
        渡辺 知恵美(お茶の水女子大学)

   前半は本会議の統計情報と招待講演、ベストペーパーの紹介をさせて
 いただきます。招待講演は、Amazon.comのWerner Vorgels氏で、
 Amazon.comの考えるスケーラビリティについてご講演されています。
 本講演は10月に発表されましたAmazonのWebOSである"Dynamo"の
 基礎となる概念となっております。Dynamoに関しても少し紹介でき
 ればと考えています。
 ベストペーパーはMITのDaniel Abadiらによる
 "Scalable Semantic Web Data Management Using Vertical Partitioning"
   という論文でRDFデータをRDBMSに格納するための新しい手法と
 して"One-table-per-property"を提案し、C-Storeで実装することによって
 RDFデータの検索を高速化しています。

<15:45-16:00 休憩15分>

4. 16:00-17:30
    「VLDB 2007 国際会議報告 (2)」
        渡辺 知恵美(お茶の水女子大学)

 後半は、以下の2本を紹介させていただきます。
 1. Depth Estimation for Ranking Query Optimization
       Karl Schnaitter (UC Santa Cruz, USA)ら
  ベストペーパー次点となった論文。Top-k queryを行う際に
  各リレーションから必要なタプルだけを取得したほうが効率
  がよい。その際利用すべきタプル数を見積もるアルゴリズムを
  提案している。

 2. Proof-Infused Streams: Enabling Authentication of Sliding Window Queries
       On Streams
        Feifei Li (Boston University, USA)ら
  アウトソーシングデータベースにおいて、オーナーに対して第3者で
  あるサーバ管理者が問合せの結果を操作するかもしれない。そのような
  場合に対処するための問合せ結果の認証が注目されている。
  本論文はストリームデータに対する問合せ結果認証を行う手法を提案
  している。

<17:30 大会終了>

   18:00-20:00
     日本データベース学会評議会