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第13回先端的データベースとWeb技術動向講演会(ACM SIGMOD 日本支部第50回支部大会)

ICDE2012国際会議報告とビッグデータ活用の最新動向

日時:2012年6月9日(土) 8:55~17:10
開催場所東京大学生産技術研究所 An棟3階大会議室 (東京都目黒区駒場4-6-1)
主催:ACM SIGMOD 日本支部(支部長:川越恭二 (立命館大学)),日本データベース学会(会長:増永良文 (青山学院大学))
支部長:川越 恭二

プログラム

08:30 受付開始

08:55-09:00 開会挨拶

09:00-10:30 「ICDE2012 国際会議報告 (1)」
油井 誠(産総研)
概要:
4/1-4/5にワシントンで開催されたICDE2012について報告します。
前半では、ICDE2012の投稿数や採択率といった統計データについて紹介すると
共に、キーノートやベストペーパーの論文を中心に紹介します。
ベストペーパーはMapReduceにストリーム演算の体系を組み込んで、リアルタイ
ムのデータフィードを利用した行動ターゲッティングを実現するという時勢を
得た論文で、ベストペーパー次点は、実体化ビューのメンテナンスという古典的な
問題をDatalogを用いて解決したエレガントな論文です。
後半では、Michael Stonebraker(MIT)がモデレータの科学DBパネルディスカッ
ションから注目のPostgresRaw/NoDB (SIGMOD'12)の速報や、脳情報の空間索引など
評判の良かった論文をピックアップして紹介します。

前半では、ICDE2012の投稿数や採択率といった統計データについて紹介すると
共に、キーノートやベストペーパーの論文を中心に紹介します。

- Best paper
"Temporal Analytics on Big Data for Web Advertising",
Badrish Chandramouli (Microsoft Research) et al.

- Best paper runner-up
"Recomputing Materialized Instances after Changes to Mappings and Data",
Todd J. Green (University of California, Davis), Zachary G. Ives
(University of Pennsylvania).

10:30-10:45 休憩

10:45-12:15 「ICDE2012 国際会議報告 (2)」
油井 誠(産総研)
概要:
後半では、Michael Stonebraker(MIT)がモデレータの科学DBパネルディスカッ
ションから注目のPostgresRaw/NoDB (SIGMOD'12)の速報や、脳情報の空間索引
など評判の良かった論文をピックアップして紹介します。

- "Accelerating Range Queries For Brain Simulations", Farhan Tauheed,
Anastasia Ailamaki (EPFL) et al.

12:15-13:30 昼食

13:30-13:45 DEIM 論文賞 表彰式

13:45-14:45 ビッグデータとメディア理解:音声対話サービス開発に至る道
栄藤 稔(NTTドコモ サービス&ソリューション開発部)
概要:
ビックデータと呼ばれる言葉が流行してほぼ5年になる。実際にビッグデータが
どのように役に立つかは、実際にそれを保有してサービス開発に至ることにより
実感できる。講演では、まず音声認識や文字認識等のメディア理解がWeb、SNS言
語データの集積によりどのように向上するかを述べる。そのためのデータマイニ
ングシステムと機械学習がどうあるべきかについても経験を基に紹介したい。
さらに本年3月1日にサービスを開始した携帯における擬人化音声対話サービス
「しゃべってコンシェル」の設計思想を解説する。
ビックデータを背景に音声認識、タスク判定を行う技術進歩が、
情報取得というユーザー体験が「検索」から「応答」へパラダイムシフトを促している。

14:45-15:00 休憩

15:00-16:00 分散環境での企業の基幹バッチ処理の適用について
神林 飛志(ノーチラス・テクノロジーズ)
概要:
Hadoop上で基幹バッチ処理を行うことで劇的にその処理時間を短縮ことが可能に
なりつつあります。その一方で、課題も明確になってきておりその課題を解決
するために、どのような施策が必要でそこから導かれる、「次に直近で必要と
されるアーキテクチャ」とはどのようなものかを論じる。

16:00-16:15 休憩

16:15-17:15 スケールアウト型データベースInfoFrame Relational Store
北澤 敦(NEC プラットフォームビジネスユニット / ITソフトウェア事業本部)
概要:
2000年台、インターネットの爆発的拡大に対応するスケールアウト型ストレージ
としてDynamoやBigTableに代表されるKVSが開発され、対応するOSSクローンが
一定の成果を収めてきた。2011年はビッグデータ元年といえる年だが、一方で、
これらストレージでもトランザクション対応、高可用性対応が発表されるなど、
KVS実用化元年とも言えるだろう。NECでは2012年初頭にKVSにリレーショナル
データベースの特性を付与したIRSを発表したが、これは2011年に発表済みの
Microsharding技術と、高性能・高可用なメモリグリッド製品のハイブリッド
アーキテクチャが特徴である。本発表では、IRSの特徴である宣言型トランザク
ション制御やハイブリッドアーキテクチャーを中心に、KVSにRDBの使い勝手を
導入するための仕掛けを説明する。

17:15 閉会