トップページに戻る

第16回先端的データベースとWeb技術動向講演会(ACM SIGMOD 日本支部第53回支部大会)

ICDE2013国際会議報告および秘密計算と巨大グラフ解析に関する最新動向

日時:2013 年 6 月 8 日 (土)
開催場所東京大学生産技術研究所 An棟3階大会議室 (東京都目黒区駒場4-6-1)
主催:ACM SIGMOD 日本支部(支部長:川越恭二 (立命館大学)),日本データベース学会(会長:西尾章治郎(大阪大学))
支部長:川越 恭二

プログラム

9:30 受付開始

10:00 - 10:05 開会挨拶

10:05 - 11:35 ICDE2013 国際会議報告(1)
             奥健太 (立命館大学)
       2013年4月9日から11日に,オーストラリアのブリスベンで開催されたICDE2013
       について報告する.前半は,ICDE2013の採択率などの統計データについて紹介
       すると共に,キーノートやパネルディスカッションを中心に紹介する.パネル
       ディスカッションでは,ビッグデータ公開に関して議論が行われた.

11:35 - 13:00 昼休み

13:00 - 13:15 DEIM2013 論文賞授賞式

13:15 - 14:15 ICDE2013 国際会議報告(2)
             奥健太 (立命館大学)

       後半は,チュートリアルやBest paperとBest paper runner-upなどを含めた興
             味深い講演を取り上げて紹介する.なお,Best paperは,UC BerkeleyのBeth
             Trushkowsky氏の"Crowdsourced Enumeration Queries"であった. 
      
14:15 - 14:30 休憩

14:30 - 15:30 秘密計算によるプライバシー保護データマイニング
             濱田浩気 (NTTセキュアプラットフォーム研究所 研究員)

             プライバシー保護データマイニング(privacy-preserving data mining, PPDM)
             と呼ばれる,情報の活用とプライバシーの保護を両立させる仕組みの実現が求
             められている.本講演では,PPDM について概観し,PPDM を実現する技術の一
             つである秘密計算技術でデータ分析を行う際の課題といくつかの結果について,
             実データに対する適用例を交えて紹介する.

15:30 - 15:45 休憩

15:45 - 16:45 JST ERATO「河原林巨大グラフ」の概要と、高速アルゴリズム開発の可能性
       河原林健一 (国立情報学研究所 教授)

       Web構造やFacebook, Twitterなど,我々の身近にある複雑ネットワークは日々
       膨張を続け,現在では各々10^9に近いユーザーが利用する巨大構造をなしている.
       この様な巨大なネットワークは,ユーザーに相当する「頂点」と,各ユーザー
       を結ぶネットワークに該当する「辺」からなる「グラフ」を構成している.
       JST ERATO「河原林巨大グラフプロジェクト」では,このような巨大グラフを、
       1.数学的に解析し,2.その解析により「高速」に動作するアルゴリズム開発、
       を目指している。本講演では、上記プロジェクトの概要を最初に紹介する。その
       後、グラフの「数学的」な知識と既知のアルゴリズムを組み合わせることにより、
       既存よりはるかに性能が良いアルゴリズム開発が可能である例をいくつか紹介する。

16:45 閉会