ACM SIGMOD 日本支部では、11月21日(水)に、「SIGMOD 2007 国際会議報告、 ならびに、VLDB 2007 国際会議報告」をテーマとする大会 (ACM SIGMOD 日本支部第37回支部大会) を開催致します。本大会は、一体運営をしている 日本データベース学会と ACM SIGMOD 日本支部の共催となっており、日本デー タベース学会会員(= ACM SIGMOD 日本支部会員)の皆様を対象とする講演 会となっております。
ご存知のとおり、SIGMOD と VLDB はデータベースシステム分野の世界三大会議 と呼ばれる会議のうち二つです。SIGMOD 2007 は去る6月11日から17日まで 中国の北京で開催され、その最新動向について、九州大学の井上創造先生に ご紹介いただきます。またVLDB 2007 は去る9月23日から27日までオーストリアの ウィーンで開催され、その最新動向について、お茶の水女子大学の渡辺知恵美先生に ご紹介いただきます。
大会の詳細は以下のとおりです。 なお、ご参加にあたっては、事前の参加登録をお願いしておりますので、 下記の要領にてお申し込みください。
多数のご参加をお待ちしております。
よろしくお願い致します。
参加費は当日受付にてお支払い下さい.支部長名の領収書を発行致します. その時に講演資料集をお渡しいたします.
日本データベース学会維持会員は3名まで無料枠がありますので, 申込書の「その他」の欄に「維持会員にて参加希望」とご記入下さい.
日本データベース学会会員登録のお申し込みは下記にて受け付けております.
日本データベース学会オンライン登録
----------------------- 第37回大会のプログラム --------------------- 9:30 受付開始 10:00-10:10 プログラム紹介 横田治夫(東京工業大学) 1. 10:10-11:40 「SIGMOD 2007 国際会議報告 (1)」 井上 創造(九州大学) 前半は,会議の概要および,以下の3つのKeynote Talkをご紹介します.いずれ もデータベース界に多大な貢献をしてきた方の発表なので,示唆に富んだ内容です. 1. Model Management 2.0: Manipulating Richer Mappings P. A. Bernstein (Microsoft) ら データとプログラムの境界を埋める,モデル間のマッピング技術の 動向の紹介 2. Making Database Systems Usable H. V. Jagadish (Univ. Michigan)ら データベースのユーザビリティの重要性についての洞察 3. DB&IR: Both Sides Now G. Weikum (MPII) データベースシステムと情報検索の比較と統合についての提言 <11:40-12:30 昼食休憩> 2. 12:30-14:00 「SIGMOD 2007 国際会議報告 (2)」 井上 創造(九州大学) 後半は,以下のBest Paperの他,Award Winnerによる講演の様子,今後の SIGMODの方針を伝えるBusiness Meeting,併設のMobiDBワークショップ,その他 セキュリティに関する私が興味を持った発表などを,時間の許す限り紹介します. 1. Compiling Mappings to Bridge Applications and Databases S. Melnik (Microsoft)ら アプリケーションデータとデータベース上のデータのマッピングを 宣言し,双方向に変換可能なビューへとコンパイルする方法の提 案. 2. Scalable Approximate Query Processing with the DBO Engine C. Jermaine (Univ. Florida)ら 大きなデータベースへの問い合わせ処理時に,統計的な精度を保ち ながら最終解の推測を行い途中結果を出力する問い合わせ処理の提 案. <14:00-14:15 休憩15分> 3. 14:15-15:45 「VLDB 2007 国際会議報告 (1)」 渡辺 知恵美(お茶の水女子大学) 前半は本会議の統計情報と招待講演、ベストペーパーの紹介をさせて いただきます。招待講演は、Amazon.comのWerner Vorgels氏で、 Amazon.comの考えるスケーラビリティについてご講演されています。 本講演は10月に発表されましたAmazonのWebOSである"Dynamo"の 基礎となる概念となっております。Dynamoに関しても少し紹介でき ればと考えています。 ベストペーパーはMITのDaniel Abadiらによる "Scalable Semantic Web Data Management Using Vertical Partitioning" という論文でRDFデータをRDBMSに格納するための新しい手法と して"One-table-per-property"を提案し、C-Storeで実装することによって RDFデータの検索を高速化しています。 <15:45-16:00 休憩15分> 4. 16:00-17:30 「VLDB 2007 国際会議報告 (2)」 渡辺 知恵美(お茶の水女子大学) 後半は、以下の2本を紹介させていただきます。 1. Depth Estimation for Ranking Query Optimization Karl Schnaitter (UC Santa Cruz, USA)ら ベストペーパー次点となった論文。Top-k queryを行う際に 各リレーションから必要なタプルだけを取得したほうが効率 がよい。その際利用すべきタプル数を見積もるアルゴリズムを 提案している。 2. Proof-Infused Streams: Enabling Authentication of Sliding Window Queries On Streams Feifei Li (Boston University, USA)ら アウトソーシングデータベースにおいて、オーナーに対して第3者で あるサーバ管理者が問合せの結果を操作するかもしれない。そのような 場合に対処するための問合せ結果の認証が注目されている。 本論文はストリームデータに対する問合せ結果認証を行う手法を提案 している。 <17:30 大会終了> 18:00-20:00 日本データベース学会評議会 以上